日本地震学会の意見集にあった潮汐トリガー

日本地震学会の意見集「地震学の今を問う」のPDFをざーっと読んでいて、びっくりしたのだけど、潮汐データを真面目に分析してないのかと逆に新鮮だった。

日本地震学会 意見集「地震学の今を問う」

zisin.jah.jp/pdf/SSJ_final_report.pdf

「潮汐トリガー研究の重要性 末 芳樹」
本意見は地球潮汐による地震のトリガー,所謂,潮汐トリガーに関する研究のすすめである.地震研究者の多くは気付いておられないと思うが,何故にか地震研究者はこの問題を避ける傾向が大変強い.その結果,以前から地震発生に対する地球潮汐の有意な関与が少なからず報告されているにもかかわらず,現在もこの問題に取り組む研究者が大変少ないという現実がある.主として地殻の挙動を研究する地震研究者には恐らく自覚されていないそのような認知バイアスが存在することを念頭に置いて,一度この問題を検討いただきたい.

ざーっと、読んでてこのサマリーまできて、びっくりしちゃった。
潮汐や月との地震の関係なんて民間伝承でも言われてるし、これだけ地震発生がビッグデータと化せば相関関係なんて容易にみちびきだせるものだとおもっていたからだ。

巨大地震がいつおきるかは判らなくても「おきるとしたら、この日」ぐらいの事は地震直後にやった素人マイニングでも結構精度のあるものにできたし、フォワードテストでも結構よさげだったと記憶している。公開しなかったのは、混乱を招いてはいけないというのと、こんな素人予測をださなくても地震の専門家間では常識なのだとおもっていたからだ。

メッシュを細かくして、ノイズを取り除けばかなり綺麗な相関関係を抜けるだろうというマーケティング上の直感があるし、3.11直後に自前で構築したデータセットでもアウトラインまではすぐに確認できた。すごく簡単なことしかやっていないから、仕事で専門でやってる人なら1日もかからないで結論にまでたどり着けるのじゃないかと思う。
だから何故、精査されていないのかが疑問でならない。本当だろうか??

地震学者というのは地べたばかりみて、空を見上げることはないのだろうか?地殻変動には重力加速度変動は関係ないとされているのだろうか?だとすると素人にはむしろそれのほうが不思議でならない。
人類が確実に予測できるのは将来人口の年齢分布か惑星軌道かぐらいのものだと思うのだけど・・・

自分が潮汐に注目したのは重力加速度変動を観測、予測するための代替手段としてだ。本当は地球潮汐のデータセットが欲しいが、国立天文台はデータを一般には公開してくれないので自分の場合、潮汐の遅行平均を出すなどして擬似的に地殻潮汐を予測して代用した。

地震情報はもはやビッグデータだ。データマイニングの一般手法でも通用するレベルになっている。
月の軌道(地球と月の距離)、観測地点ごとの潮汐データ、地震の発生結果における開放エネルギー総量のグロスは、学術的には相関係数をだしたりして証明する必要があるだろうが、そんなものすぐできるじゃないのと思う。

そもそも、注目もされておらずやられていないのだったら、後で時間あるときにデータ整理して公開しとくよ・・・。

あれ・・・。
もしかして、この提言している人ってこのブログにメールをくれた人だろうか?

首都直下地震ハザードマップ2012 レビュー

首都直下地震等による東京の被害想定(平成24年4月18日公表)

www.bousai.metro.tokyo.jp/japanese/tmg/assumption_h24.html

東京に住まわれている方はこの図をみて、自分の住む地域の火災などの危険性を知っておくこと。大規模火災だと逃げ道が閉塞されるので、広域避難場所を確認しておくこと。
過去のハザードマップには閉塞予想地図もあります。
すべての資料を通して読んでみたが地震などの概要部分については過去のデータとそれほど変化はない。元禄型関東地震が追加されたぐらいだが本質的なところに変化はない。
ドキュメントの書き方、見せ方が6年前と比べあまり進歩していないのは残念だが、資料の量は圧倒的に増えた。津波や諸島部などいままでになかったとおもわれるところにも力をさかれている。

火災の危険がある地域と、倒壊の危険がある地域の情報は避難においても有用であるのであらためて掲載しておく。

被害想定などの具体的な算出方法、算出根拠などが明記されているのも特徴的。
想定フローの図やロジックの組立を見る限り、コンピューターシステム化が可能なレベルで詰められているので、システム化がおこなわれたか、その準備がなされていることが伺える。
これらのシステムの補正係数などを実際の被害と調整することで、震災発生の初期対応において、サンプル件数が少ないかなり早い段階で、被害規模の概算算出ができるのではないかと期待したい。

 

インフラ被害について

首都高速道路などは、老朽化から補修が必要とされたままで工事が必要な箇所は多く、この評価には疑問が残る。

 

 

 

大被害はほとんど発生しないという見解のようだが、このような報道があった。

www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20120306-OYT8T00379.htm

約3割が開通から40年以上が経過し、30年以上も合わせると半分近くを占める。
点検で見つけた亀裂やひび割れなどを補修しているが、未補修の損傷件数は2009年時点で9万6600件と、02年時点の2・7倍に急増している。首都高は1日平均約100万台が利用し、トラックなど大型車の通行量が都内の一般道の約5倍で「予想を超える過酷な使用状況で劣化が激しい」

gendai.ismedia.jp/articles/print/32162

都市計画上可能であれば、物資運搬用の物流道路と人間が移動するための交通手段としての生活道路は計画的に分離されてしかるべきだ。特に都市部の狭い道路などは道と呼ぶには江戸時代に作った旧道や街道のなごりでしかない。首都の高速道路など引く場所がないから川の上につくっただけの急場しのぎだ。

これらの記事は高速道路側が補修資金獲得のために公的資金による投資を狙ったアドバルーンの可能性もあるのでどちらが正しいとも言えないが、高速移動中の車の事故についての見積もりが甘いのではないかと思った。

 

元禄型関東地震について

元禄型関東地震(M8.2)が、直下型でないにもかかわらず、広範囲で揺れるためライフラインの毀損率がとても高く45%に達する見込みだ。この規模でダメージをおうと、上下水道復旧まで場所によっては数ヶ月ぐらいかかりそうだ。都の被害想定では停電に1週間、通信の復旧に2週間、ガスに1~2ヶ月、上水に1ヶ月、下水に1ヶ月を想定している。(*1-130)

元禄型が来た場合、人口密集地でライフラインが不整備なままその地域で人々の生活を並行活動すると、復興活度を妨げ、生活基盤がよりよい状態に戻るのを妨げになるので、ライフラインだダメージを受けてしまった場合は復旧工事完了まで、疎開地などを考える必要がありそうだ。特に、電気やガスが止まるので、カセットガスコンロなどの備えがないと食料の調理が困難になる。平時であれば3千円もせずに手に入るので一家に一台ぐらいは用意しておくべきだと思う。
特筆すべき区部東部の60%停電が予想される地区。自治体としてというよりも住まう地域住人として地域で具体的な対応策を講じておく必要があると強く感じた。

 

帰宅困難、避難、疎開について

区部の人口集中。避難人口は区部だけで3百万人、避難生活者は2百万人、疎開人口は百万人をそれぞれ超えるであろうと想定しているようだ。(1-133)
都内滞留者1387万人のうち471~517万人が帰宅困難者になる。
うち、屋外滞留者は20万人を超える。ターミナル駅は混乱が予想されるので近づかないのが正解だろう。どうせ電車は通らない。ターミナル駅には物資や情報も集まるかもしれないが人的リソースが不足し、十分な対応体制はとれないだろう。もし都心部で被災した場合、少し歩いてハブ駅ではないところで情報を集取するなどしたい。

 

液状化について

液状化についてのレポートもあたらしい。地図情報として注目しておきたい。

地図をみるとはっきりと堆積地がどこであるかがわかる。千代田区、皇居のあるあたりがちょうどへりだ。武蔵野台地のヘリはわかりにくいが、ちょうど三鷹、吉祥寺の井の頭公園のあたりだ。ちなみに武蔵野三大湧水地は、 「石神井公園」「善福寺公園」「井の頭恩賜公園」だ。湧き水が沸くところがもともとが大地のはけで、それまでの台地から一段下がるので水が沸く。
縄文大海進のころにまで遡ると、貝塚の分布や古墳があったりしておもしろい。大地の”はけ”がどこであるかがわかる。江戸時代以降に整備して埋め立てた土地が広いが、地盤のゆれやすさの図をみておくといいかもしれない。
東京の古墳分布

www.amy.hi-ho.ne.jp/mizuy/arc/kofunGIS.htm

 

 

 

感想

資料としては毎回読み応えがあり、いつも楽しみにしていた。3.11の件がなければ、今年も、みんな地震きをつけろよー程度に終わるはずであったが、実用的で、実効性をとわれる資料になってしまったのは残念なことだ。

高度に人口が密集し、首都機能を持った東京が被災をすると、どうなるのであろうかという不安は3.11以降のあとますます強くなった。しかしながら関東の人たちの反応をみると、不安には思っているものの対策も対応もしていない場合が結構多い。自治体や商店街まわりで防災訓練ひさしぶりにやろうかーと言い出したぐらいで大きな前進かもしれないが、3.11でこれなら全体への意識付けはちょっと無理かなとも思う。情報を持って、考えられるひとが考えておくしかないような気もしている。

 

新聞などのメディアによると立川断層の危険度が増加している旨のものが多いが、あくまで個人的な所感であるが、過去数十年の地震データを地図に並べて眺めると湾北地震が直近でもっとも懸念すべき地震であるとおもっている。ただ、今回の資料では房総半島、伊豆半島の震源の分布に注目している図があり、おっ?っと思った。

なるほどなんで関東に半島があるのか、プレートのしわなんだね。日本そのものがプレートの間にできたシワであるといってしまうと身も蓋もないが、日本にある岬、半島は多いが、これらほとんどすべてなんらかの地殻変動の集大成だと考えると感慨深いなと思った。衛生からながめて地形のとんがっている部分のさき、ミネにはナマズの巣がありそうだ。

 

IT防災、減災ICT、効率復興のためのICT利活用

情報技術が防災に利用できないかという今更ながらの取り組みが本格化しはじめたようです。
良いことだとおもいます。今度、下記に紹介するようなワークショップもあるようです。
おもしろそうなのでいきたいけど、お店があるからむりぽ!

減災情報システム合同研究会第1回ワークショップ
“ひと”と”情報”を考える
日時:2012年4月20日(金)
sites.google.com/site/drisjw/event/workshop-2012-04-20

誰かレポお願いします!

さて、個人レベルでですが情報技術が防災や減災に利活用できるスチュエーション別、目的別に体系化について、思いつくところを提言したいとおもいます。私は専門家ではないので実務の方は他山の石にでもしてください。

情報が整理されていない都市はいかに立派な建物が立っていようともスラムです。防災対応がされているという事は生命、財産の安全に直結します。建物、ハードだけ立派でもソフト、運用体制などが死んでたらそれはハリボテ、デコイでしかないです。インテリジェントに防災をしていきましょう。

1.ガイドラインに基づいてリスクを評価する
2.最新の情報が公開される間口を決めておく
3.情報は機械処理で比較可能な状態のものを公開する

1.防災とリスク評価について
ドキュメントの最新情報が関係者に周知徹底されていることは品質管理工学などで需要な要素であるが、ソフトウエア開発などの現場でも現在でもあまり良好な手段が無い分野である。バージョン管理システムの登場と活躍で事情はかなり変わってきたが、まだ通常のドキュメントや公文書などの管理で活躍している事例というのは聴かない。とくに周知の部分でまだ機能している仕組みは思い当たらない。

防災における利害関係者はその該当地域の人達に相当するが、せっかくハザードマップやリスク評価をおこなっても、それが目に触れなければ評価しなかったのと同じだ。また、評価をおこなってもその意味が伝わらなかったり、最新の状態で管理されなければ、被害を拡大してしまい結果として作らなかったほうがよかったねなどということになりかねない。

ハザードマップなどの差分、何がどう変わったのかを見ることができるシステムが求められるとともに、その見方、情報の評価項目のガイドラインなどは事前に策定されているとよい。日本の株式市場ではようやく企業情報の共通フォーマットXBRLが運用されるようになってきたが、こうなるまで6年以上掛かった。世界標準からは8年ぐらい遅れている。行政の入札情報をクロールして表示するAPIサービスがマッシュアップアワードであったが、そのフォーマットのばらばらさ加減は笑い話になったほどだ。情報処理の世界では、積み上げた書類を縦串をとおして検索することができるが、その積み上げた書類の定形が自由形式では「繰り返し処理」というシステムの利点がまったく生きない。

例えば災害時の被害想定で、全倒壊件数XXX件と書かれたのではその数字は横との比較が相対にしかならず意味を見出すことが困難となる。倒壊件数XXX件/全XXXX件とかかれて初めて、他の地域との比較が可能になる。死亡者数やけが人数などと数値の絶対値に意味を持たせてはいけない。文章を読み込み、背景を暗黙知として理解していないと意味をなさない情報はシステム上からは利用できないし、統計処理上も役にたたない。本当お願いだから揃えてね!!

2.減災と初動対応における情報技術
今回の原子力災害を見ると、いくつかのリスクヘッジはされてはいたものの、リスクアセスメントが無かったのかなと思わざるを得ない。どのような事態を許容するのかについて、策を講じておくことは発生してしまった災害にたいして被害を最小限に収めることにつながります。事故ってしまったら逃げちまえしかプランが無いでは、被害は拡大する一方だ。

3.11の震災時、東京では大量の帰宅難民が発生した。当時、関東では電話や携帯メールは死んではいたもののネットは生きていたため、Twitter上で、帰宅できない人達に向けて情報を発信したり、帰宅できない人にむけて開放された施設の情報が流れた。
結果として振り返ると「XXX公民館が開けられました。」というツイートが流れてもその情報が古いため現在は満杯だったり、ツイートに流れないために存在がしられない施設などがありました。
また、「XXX大学の講堂が公開されましたというのは誤報です」と、いうような情報も流れたが、公式の情報が更新されないため真偽を確かめることもできないもどかしい状態でした。非被災地区の多くの人が献身的にそれらの情報をまとめようとしましたが、ソースとなる情報に行きあたりません。改善点はいろいろありますが、交通機関などの二次災害、混乱程度であればマイクロブログの情報はかなり役立ったようではあります。

その後の取り組みとしては、市に公式ツイッターアカウントがないため、市が運営する安心安全メールをツイッターに吐き出すプログラムを書いた方もいました。行政の安心安全メールだけでもいいので、まず何かあったらどこでアナウンスされるかというインターフェイスは儲ける必要があります。それさえあれば、他は民間が人力なりシステムなりでなんとかできます。まずは広報されることです。

3.その他
情報システムは、繰り返し反復処理することにかんしては人間にはできないような速度で処理をすることができます。
ですから、人間系がやることとしては、環境から得られる情報をいかに機械が処理可能な情報に咀嚼してやるかということに注がれます。
よく、業務のシステム導入でもめるのは人間がやっていた帳簿処理などをシステムに盛ろうとしたときに、運用の取りこぼしや人による差異に対して柔軟に対応できないことです。あれもこれもできるようにシステム設計をすることで結果としては使えないシステムにできあがります。我流のやりかたでできあがってしまった古い人がいる組織でありがちです。
ですが、本来は人間の運用をシステムに合わせるべきなのです。人によってレポートの内容が違うということは情報システムにとって理解できないだけではなく、実は人間にとっても意味のないものです。人によって書かれている形式が違う日報など組織として蓄積してなんの意味があるでしょうか。そもそも紙ベースででもシステム化されていないものはソフトウエアシステムとして構築することはできません。
過去の資産として大事に盛り込もうとしますが、スキャンして電子保管しておくぐらいの資料価値しかありません。個人の日記と大差ありません。

蓄積された情報は整理され活用できる状態になっていなければなりません。
整理され最新に保たれた情報は復興活動などにも使えるでしょう。防災や減災にも役立つことだと思います。
まだまだ先になりそうですがみなさんの住む街もスマートシティになるといいですね。

参考

IT防災

www.ktr.mlit.go.jp/bousai/bousai00000032.html

関東広域情報ネット構想

災害対応における公的機関の貢献(IT活用と考察)

www.esrij.com/community/gisnews/g105.pdf

危機管理対応情報共有技術による減災対策 山梨大学 鈴木 猛康

civil.cec.yamanashi.ac.jp/~takeyasu/paper/2008paper4.pdf

写真に基づく3D空間構築手法の到達点

d.hatena.ne.jp/LM-7/20100103/1262482038

Photosynth

photosynth.net/

減災情報システム合同研究会

sites.google.com/site/drisjw/

ICTを減災に活かす

www.nict.go.jp/publication/NICT-News/0411/p01.html

事象と嘘と倫理と法律

事象というものが最初にあり、それに追従して法律などがつくられる。
科学などの進歩により、いままで存在しなかった事象がおきたり、観測されるようになると法律や倫理が遅行するのだ。
プログラミングではエラートラップで例外処理を吐いてお手上げしてしまえばいいが、現実に事象として生まれたものについては、その吐き出された例外を最後までどうにかしなければならない。

例えば「ハエ人間」が誕生したら、それをどうしたらいいか、どうすべきかを法制化するのはかなりしんどい。
事前に想定したものと事象として観測したものが全く違う可能性は高い。「これは法律で規定されたハエ人間だ!」とかそんな議論をしたり判断をするのはナンセンスでしかない。そんな規定は機能しねぇ。

罪刑法定主義は、刑罰を予め周知しておかなければならないという近代国家のためのものだ。
そのような原則がまだなく、過去に遡上して罪や罰を適用してしまうような国もあるがとても理想的とはいえない。
現段階の法整備のスピードは我々が観測できるようになった事象の拡大スピードについてこれていない。

どうすればいいのか?
倫理の成熟をまち歴史に裁いてもらうというよりないと思う。
30年もすれば醸成もしよう。判例も積み上がるだろう。
やれやれなだとは思うが、いまのところそれしかない。
できることは、この速度をAutomaticにあげるよりない。

下記は、フクシマのうそと題されている、少し過激な感もあるがドキュメンタリーとしてよくできたドイツの番組だ。
30分ぐらいと長いが、番組として純粋に面白いのでおすすめする。


ドイツZDF フクシマのうそ 投稿者 sievert311

ドイツZDF報告-原発・悪魔たちの闇のネットワーク
kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-1179.html
こちらのブログに綺麗にまとめられている。

核心は「原子力ムラ」とあるが、それだけの話しではないなと思った。
法律を守った(むしろ作る側だった)うえで最大公約数的に人々が幸せで、それで回っているのであれば非難のしようはないが、問題は回らなくなったときだ。
原子力問題では、事故がおきたときだ。
おきる前の規定と事象が観測できた後では制度は変わらなければならない。
AIJ投資顧問の問題の場合は、それが露見したときだ。
おきる前の規定と事象が観測できた後では制度を変えなければならないのだ。

フタを開けたら、こんなことじゃダメだよねという道義に反した状態はままある。
「東電OL殺人事件」は、なんかそれが本当ならそれ以前の畜生道の話しであるが、そういうのは置いておいて、人間道の話しをすると、よかれと思ってやっても、結果で評価されることはあってしかるべきだ。

評価をするものと、される側が同じであっては評価機構は機能しない。プレイヤーと審判は別であるべきだ。
そういう意味で国はプレイヤーになってはいけなかったのだ。
経済の世界でもそうだ。
世界の経済を俯瞰でみると、これ精算したらどう考えても数字あわない。だがどこの国も「ここで一旦精算してみよう」とはいわない。椅子取りゲームのフエを誰も吹けない。吹いたらフタが開いてしまうからだ。

生物は間違いながらも進んでいくしかない。
できれば細かく間違って、修正したいものだ。
どうしようもなく間違って、その状態を隠蔽されて、露見したときにはどうしようもなくなっていたでは社会動物としての運命を終えかねない。
人間は社会動物で経済動物だ。

日本では内乱罪や外患罪は現在のところ武力に規定されているが、経済戦争がおこなわれている現代においては、経済による示威は武力に相当する。制度そのものの存続を困難にさせる行為は、個人や一組織の裁量に収まる話しではない。
ぶっちゃけ結果として国家転覆行為に相当する。それくらい影響が大きい。
財政で国家転覆とかいいだすと、貿易赤字だしただけでどうこうとかなりかねないので、あまり言いいたくないのだけど、結果として、少人数の確信犯による結果としての間違いは、群を滅ぼすまえに露見させなければいけんよね。
水戸黄門みたいな爺ちゃんが善良なる管理者としての注意義務を果たしてくれればいいんだけどね。
なんか、越後屋と悪代官しか居ないんじゃ物語もつまんねぇわ。

スペシャリティの賞味期限

特殊な技能を持っているスペシャリストの賞味期限がどんどん短くなってきている。
技能を磨いても道具や環境の進化でその技能を持ったなくても成立する分野が出てきてしまうため、技術の特殊性で食えなくなってきた。技能鍛錬による特殊性を道具が補なわれてしまうため、アドバンテージがなくなってしまうのだ。

例えば、音楽家は幼少の頃より鍛錬を始め超特殊なスキルを持ったプロとして活躍する。
今でもそのようなプロフェッショナルは居る。だが録音技術が発達すると楽器もろくに引けない音楽家も増えてきた。そして今では作曲も演奏もせずに人の曲をその場で切ったり貼ったりのDJミックスのほうが経済的に成功していたりする。提供するのに利用する技能は違うが、楽しい音楽を提供するというサービスの形にはあまり違いがない。

大工の工法もそうだ。ツーバイフォー工法などの近代工法で見習いのような人達でなんとかなってしまうようになった。
料理も、農畜産物の生産が変わり、流通がかわり、火加減や、道具が特殊性を下げるようになった。
現代において必要なのは熟練労働者より、人工の安い若手労働者だ。

超一流の技能者は残存価値、希少性により評価が無くなることは無いが、経済的合理性で名声はあがれど稼ぎは落ちるだろう。何かを収めた一流の人物は、もしその技能が失われたとしても、その習得力、探究心の強さにより、また違う分野でも成功を収めることができる可能性は高い。一流ではないものの技能者として認められる程度の人は、技術のブレイクスルーがあったある日を境に非熟練の労働者と同じ人的評価しかできないようになる。道具の進歩は熟練技能者を非熟練労働者に変えてしまう。

技能の陳腐化まで半世代ぐらいかかっていれば、商売変えもなんとかなるかもしれないが、昨今のように技術の陳腐化が激しいとどうしょうもあるめぇ。最近、ポテトチップスの賞味期限まで短くなっちまった。なんとも、酸化の激しい社会だね。

原発災害と人の恐怖心について

飛行機に乗るときに恐怖からヘルメットをかぶるひとを安心させることは難しい。
飛行機の事故率の低さは車の交通事故以下だとか、万が一事故がおきたときにヘルメットなぞ被っていても役にたたないじゃないかとか、当事者以外はなんとでも言える。

ただ誰がどうみても、ぶっ壊れ、燃料が漏れてる飛行機について、パイロットでも整備士でもない広報マンが、点検も、ましてや整備もせずに、ただちに影響は無いから大丈夫と言っても、そんな飛行機には乗りたくないし、そんな言説にも乗れない。
でも、どうしてもその飛行機に乗らなければならない理由があったら、広報のうすっぺらな言説を信じ、それでも何かやれることは無いかと飛行機内でもヘルメットを被るだろう。戦闘機のパイロットはヘルメットを被っているだとか当事者だったらなんとでも言える。

恐怖は人を扇動する。
混乱と無秩序から生じる二次災害を考えれば、落ち着かせるために方便をつかう緊急避難はありだとは思う。予想される被害の大きさを天秤に、一次的な情況を報告したうえで安心をさせるコメントを添えるというものだ。
だが、現場をあずかるパイロットや整備士に的確な情報を伝えないのは意味が違う。情報が包括的でなければ判断が違ってくるからだ。

決断は結果として間違うことはあるが、決断の時点では正しいも間違いもない。
だから判断をするために情報の量や質をあげて、それを咀嚼するために必要な知識を増やせば結果として判断を誤る可能性は少なくなる。未来は訪れるまで可能性でしかない。
判断や決断、行動をするのを現場と定義するならば、現場は時間で変わる。
現場は自分で情報を集める努力はしなくてはいけない。

・⌒ ヾ(*´ー`) 閑話休題。

東ヨーロッパ製の時計型ガイガーカウンターを近所の病院の先生がつけてて、自分もほしくなったので調べた。結構なお値段がしてて、かわりにAmazonでエステー化学のエアカウンターが値崩れしていたのをみて一月ほどまえに送料込み6500円で購入した。ガイガーカウンターは簡単なものでも災害直後は7~8万、ものによっては10万近くした記憶がある。エステーの定価15000円は庶民でも手が出せる廉価版として登場して結構驚きだった。

自分が購入したときには次のモデルが出るとわかっていたのだが、今日見たら、もう次のモデルが既に手に入るようだ。
なんと、送料込みで5500円。ここまでつらつら書いてなにがいいたかったというと、買い物に失敗してショック! ウッキー ということである。

旧型のエアカウンターを東京で使ってみてわかったことは、あ、カウントするんだね、ふーんという事だ。やっぱり雨水溜りとかは変化があって、普通の空間も思ってたより全然高かった。東日本で一般瓦礫の受け入れでどうとか言っているひとは、まずガイガーカウンターぐらい持ったほうがいいかもしれない。いまや5000円だし。(もっとも汚染瓦礫処理の問題は灰処理もつきまとうので助成金云々で自治体釣るまえに先に法で決めておくべきだとは思うけどね。)

でも、エアカウンター。数回使って使わなくなってしまった。観測まで時間がかかってめんどくさいんだもの。あと、まあ安かったから買ったというガジェット感覚だしね。
新型のほうロギング機能とかついてるんだったらこっちのほうがいいなぁ…。ちょっと待てばよかった。

USBとか、ネットで履歴取れるようになりますように。さらに言えば、食品の測定ができる奴がまだ160万とか数百万、車変えちゃう値段なので、これの廉価版でないかなー。鉛の鋳型をつかって、自作している教授がいるときいたけどオープンソースになっているのかな?
ぁ、名前わすれちゃった。スパコン関係の人だと記憶してたけど、でてこないや。

(紹介)【動画】東北地方太平洋沖地震 / 世界の地震 発生地点・規模・時刻分布図

【動画】東北地方太平洋沖地震 / 世界の地震 発生地点・規模・時刻分布図
monoroch.net/jishin2011/#2

動画にまとまっていて、一見で概要が確認できるのがとてもやさしくわかりやすい。
個人的にはM3などの低エネルギーのものについては今回は省略していいのではないかと思った。エネルギー規模を32を底数にしてグラフを対数表示にするとまた違うものが見えてくる。

個人的感想。
見る人のために綺麗に作り込むことができる人を尊敬します。
自分もいくつか、同じようなのを作ったけど、自分用にザクザクとっと作って、公開できるようなところまで作ってない奴も多いし、公開している奴ですら、紹介した動画のようにわかりやすくなっていない。なんだろう、作りこみの時間の差だけではなくて、自分の作り込みの先にはこういう見てもらう人のために見やすく、わかりやすくアプローチするというゴール設定がなされていないのを痛感しました。んー。反省。

と言っている先から、こういうだらりとした結論も落ちもない文章を書いてしまってるんだけどね。

歴史上の日本でおきた大型地震の前後関係表

なんか、夜目が覚めたので、過去につくった地震データベース(IRISの過去地震情報から大きな地震だけを集めたもの)をパチパチしてた。
いろいろ弄りながら見てただけなので集計でもなんでもないのだけど、日本近海で過去に発生したマグニチュード8.4より大きい地震で、その前後2年間に日本でおきたマグニチュード7.5より大きい地震を抜き出した。マグニチュードを7.5より下げると一気にふくれあがってしまうのでここに乗っける表としては7.5より大きいものとしてある。

基準地震日付 マグニチュード 関連地震日付 マグニチュード 日付差 緯度差 経度差
1958-11-06 8.7 1959-04-26 7.7 -171 19.4000000000 25.7000000000
1958-11-06 8.7 1958-11-06 8.7 0 0.0000000000 0.0000000000
1952-03-04 8.6 1953-11-25 8.3 -631 8.6000000000 1.5000000000
1952-03-04 8.6 1952-03-04 8.6 0 0.0000000000 0.0000000000
1933-03-02 8.8 1933-03-02 8.8 0 0.0000000000 0.0000000000
1933-03-02 8.8 1931-03-09 7.7 724 -1.3000000000 2.0000000000
1914-11-24 8.7 1916-04-21 7.8 -514 -11.0000000000 2.0000000000
1914-11-24 8.7 1916-02-01 8 -434 -7.5000000000 11.5000000000
1914-11-24 8.7 1915-11-01 7.8 -342 -17.0000000000 0.5000000000
1914-11-24 8.7 1915-02-28 7.7 -96 -1.6000000000 19.5000000000
1914-11-24 8.7 1914-11-24 8.7 0 0.0000000000 0.0000000000
1911-06-15 8.7 1911-06-15 8.7 0 0.0000000000 0.0000000000
1911-06-15 8.7 1910-04-12 8.3 429 2.5000000000 8.5000000000
1898-06-05 8.7 1900-01-11 7.8 -585 1.5000000000 9.5000000000
1898-06-05 8.7 1899-11-24 7.8 -537 6.0000000000 12.0000000000
1898-06-05 8.7 1898-06-05 8.7 0 0.0000000000 0.0000000000
1898-06-05 8.7 1898-04-22 8.3 44 -1.0000000000 1.0000000000
1898-06-05 8.7 1897-08-16 7.9 293 -1.0000000000 0.0000000000
1898-06-05 8.7 1897-08-05 8.7 304 0.0000000000 0.0000000000
1898-06-05 8.7 1897-02-20 7.8 470 -0.1000000000 1.5000000000
1898-06-05 8.7 1897-02-07 8.3 483 -2.0000000000 3.0000000000
1898-06-05 8.7 1896-11-18 7.6 564 -5.5000000000 -3.0000000000
1898-06-05 8.7 1896-06-15 7.6 720 -1.6000000000 -1.2000000000
1897-08-05 8.7 1898-06-05 8.7 -304 0.0000000000 0.0000000000
1897-08-05 8.7 1898-04-22 8.3 -260 -1.0000000000 1.0000000000
1897-08-05 8.7 1897-08-16 7.9 -11 -1.0000000000 0.0000000000
1897-08-05 8.7 1897-08-05 8.7 0 0.0000000000 0.0000000000
1897-08-05 8.7 1897-02-20 7.8 166 -0.1000000000 1.5000000000
1897-08-05 8.7 1897-02-07 8.3 179 -2.0000000000 3.0000000000
1897-08-05 8.7 1896-11-18 7.6 260 -5.5000000000 -3.0000000000

わかる人向け、魔法の呪文・・・
SQLが汚いのは、いじりながらくっつけたりしているだからだよ・・・と、言い訳をいちおうしておく。

SELECT
	q1.ymd "基準地震日付"
	,q1.m "マグニチュード"
	,q2.ymd "関連地震日付"
	,q2.m "マグニチュード"
	,DATEDIFF( q1.ymd , q2.ymd ) "日付差"
	,q1.lat - q2.lat "緯度差"
	,q1.lng - q2.lng "経度差"
FROM
	(
	SELECT *
	FROM whu_quake_mst
	WHERE m > 8.4
	and lat between 20 and 45
	and lng between 122 and 154
	) q1,
	whu_quake_mst q2
where
	DATEDIFF( q1.ymd , q2.ymd ) < 730
	and DATEDIFF( q1.ymd , q2.ymd ) > -730
	and q2.q_no != q1.q_no
	and q2.m > 7.5
	and q2.lat between 20 and 45
	and q2.lng between 122 and 154
Order by q1.ymd desc,q2.ymd desc

冬に向けて、今年は地震の備えもわすれずに

www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20111118/dms1111181549019-n1.htm

大震災“的中”の博士「関東近海でM9」と警告!その恐るべき根拠
2011.11.18
 東日本大震災の発生を“的中”させた研究者が、マグニチュード(M)9・0級の地震発生リスクが高まっていると指摘し、注目されている。震源地は関東地方の近海、十勝沖の可能性があり、地震エコーと呼ばれるFM放送向け電波の乱れが「3・11」発生前と似たような動きを示しているというのだ。今度は首都圏や北海道に最大震度7の強烈な揺れや大津波が襲いかかってしまうのか。

この図をみておもうところたがあった。
自分が調べた地震空白域と重なるのだ。
地震空白域
黄色いところが1968年以降の地震空白域だ。

詳しくは震災直後のこのころブログに書いた。
地形を観察する
1968年からの地震空白域

空白域のほうは関東では若干内陸寄りだ。おそらく東京都が予測している湾北の海溝地震にあたるのではないかと思う。フィリピン海プレートがよこたわっているのでこの新聞報道のように東海地方にはかかっていない。というか、東北地方を中心に過去に起きた地震震源域を調べたので調べていないともいう。
いやしかし、電波で予測して2つもあったらどっちかもしぼりこめないじゃないかと残念でならない。

なんか言いすぎて口がすっぱくなってますが、日本に住んでいたら地震とは切り離せない土地柄です。今回の大地震に関係なく全国的に備えておきましょう。特に今年は、日本近海で大規模な地殻変動があり、地殻にヒビがはいった状態にあります。

やわらかいホットケーキをたわませたところを想像してみてください。割れたホットケーキの亀裂というのは伝達して拡がっていきます。割れたときの衝撃が地震です。亀裂が伝達するときにも地震はおきます。東日本大震災では通常の400Km以上が1万倍以上の力で壊れているので、当然関連地震も多いです。

怖がらせてばかりでもうしわけないですが、安心し惚けていい要素はあまりないので、ちょっと心配してください。でも、心配しすぎてしまっているひとは安心してください。3.11のような大震災ですら地震で死ぬ確率はガンで死亡する確率の1/10です。10年平均で考えれば1/100です。だから体調管理に割いている10%ぐらいの投資で対策しましょう。今年はリスクがあがっているので、ちょっと高めでもこんなもんかと思います。

 

さて、冬の備えなしは2次災害で死ねるので備えあれば憂いなしということで、無駄かもしれませんが少し考慮してください。特に、経営者や教員など、人に対して、人の環境にたいして責任ある立場のひとは、まわりに同意を得ることは難しいかもしれませんが、思うばかりではなく行動が重要になります。

mainichi.jp/select/weathernews/20110311/archive/news/2011/11/18/20111119k0000m040077000c.html

東日本大震災:M7以上の余震発生確率15%…気象庁
 気象庁は18日、東日本大震災の震源となった宮城県沖で12月14日までの1カ月間にマグニチュード(M)7以上の余震が発生する確率が15.1%とする予測結果を、同日開かれた地震予知連絡会に報告した。「被災地では引き続き大きな余震に注意が必要だ」としている。

潮位と地震の連動性を調べる奴はシステムとしては止めてしまいましたが、遅効性の移動平均と潮位の変動のクロスで地震の発生日の危険日ぐらいは出るような気もしています。この日だとかいって危険煽っても逆効果なのでそういうことはやめておこうと思ってたのですが、報道や関東の人々の感じをみるとだいぶ忘れてきているので、煽ったほうがいいのかなとも。
まあ気がむいたら。

ではでは!

天明の大飢饉と平成の大地震

歴史番組をやっていて、サッカーついでにちらりと見てしまった。8-0はちょっとかわいそうになりました。さてさて。

さかのぼり日本史 江戸“天下泰平”の礎 第2回「飢饉(きん)が生んだ大改革」
www.nhk.or.jp/sakanobori/
天明3年の浅間山噴火と天明の大飢饉による被害は甚大で、東北地方だけで30万人の死者をもたらした。これを機に公共事業や子育てなど人の命を重んじる政治改革が起こる。

印象に残った言葉。
「三年の蓄えなきは国にあらず」
3年って多いなとは思ったけど、天明の大飢饉が数年も続いたことを考えると当時の危機感覚からは決して大げさな数字ではなかったのだろう。喉元すぎればなんとやら。天明の大飢饉(1782年)から230年も経てばそりゃ風化もするってもんだ。

日本は石油などに関しては約90日分の備蓄を有し、コメは100万トンを国家計画備蓄している。
日本のお米生産量が年間900万トン程度生産し、700万トンぐらいを消費しているそうなので、実質備蓄は60日分ぐらいになるのでしょうか。いくら凶作といっても0になるわけではないので、10%の凶作になったぐらいなら1年ぐらい持つなとも思いますが、…とも思いますが、天明の大飢饉の時の碑石によりますと文字通り食べるものがなくなったそうなので、”未曾有の災害”に遭遇した場合には前年度比20%減などではなく、収穫が20%だよという、現在の被災地のおみやげ屋さんのような事態になるということを教訓にしないわけにはいかないのです。破局的事故はありえないだとか、未曾有だとか、100年に一度とか、1000年に一度とか、無視できるほど確率小さくないよね。リスクが発生したときのそれをどのように許容するかのリスクアセスメントも常々重要だと考えるわけです。

 

さて、天明の大飢饉が気になったので調べて見ました。
史実の記録や番組中でも飢饉は浅間山の噴火が原因と言っていましたが、飢饉の後に噴火が起きているそうで、実際には、アイスランドのラキ火山の大規模噴火が原因だと現代では言われているそうです。

噴火には数種類あり、もっとも爆発的な噴火のことをプリニー式噴火といいます。プリニー式噴火では、その爆発により山そのものを吹き飛ばし、噴煙は成層圏にまで達します。日本の例としては富士山の宝永大噴火(富士山の中腹にある噴火口)や天明の大飢饉の時期にあげられたラキ火山の噴火などがあげられます。1991年 フィリピン ピナトゥボ山でおきた、20世紀最大の噴火は成層圏にまで達した煙灰により太陽光が遮られ地球の平均気温は0.5度低下したそうです。アイスランドでの噴火で日本をはじめ世界は壊滅的な凶作に陥りました。

ここまで書いて、ん?と思い当たる人がいるかもしれませんが、ちょっと堪えて、前知識として予備学習をしておきましょう。
歴史をさらにさかのぼってみると、プリニー式噴火のなかにも破局的と称されるウルトラプリニー式噴火なるものがあることを我々は知ることができます。例えば、九州全土を火の海に沈め東北にまで火山灰が降り積もった阿蘇山カルデラや、鹿児島薩摩半島の南にある海がじつは巨大なカルデラな鬼界カルデラなどは日本でもその活動の痕跡を見ることができる噴火跡です。でかいよ!

いまもっともホットなのは60万年周期なんじゃないかといわれながら前回の噴火から64万年経過しているアメリカ イエローストーン国立公園。こちらさんが噴火した日には”火山から半径1000km以内に住む90%の人が火山灰で窒息死し、地球の年平均気温は10度下がり、その寒冷気候は6年から10年間続くとされている。”と、wikipediaにも書かれているほどです。
さて、人類が体験した破局的噴火としては、7万年前のインドネシア トバ火山が有名で、地球の平均気温が5度下がった氷河期が6000年続いたと言われています。その時代に人類もほとんどが死に絶えて世界でわずか数万人程度にまで減ったとされています。恐竜を滅ぼすのに、わざわざ隕石なんかいらないです。

 

そんなわけで、現代において地球温暖化だとか、気候変動だとか言っていますが、自然要因の気候変動は人類由来のものより激烈で壊滅的であります。過去の歴史をさかのぼり、ルネサンスなど文化が円熟した時代をみると、気候が温暖だったことが現代科学から伺いしることができるそうです。逆に安定しなかった時期は世界的に紛争が盛んで荒廃しています。

さて、天明の大飢饉を調べてみようと思ったのは、それが天明の2年から3年にかけての出来事だったからです。改元は大災害などが起きたときにされることがあり、その2~3年後というだとするととても気になったのです。実際は光格天皇の代始改元だそうなので関係はないのですが・・・。もやもやしています。

 

たとえば1707年の富士山宝永の大噴火の49日前に発生したM8.9クラスの宝永地震。その4年前に、元禄大地震が発生しています。元禄はこの地震をきっかけに改元されました。他にも噴火と地震の年次関係を見ると大規模地震の数年後にというひとつのパターンがあります。
2004年に発生したスマトラ地震(M9.1)では、2005年(M8.6)、2007年(M8.5)、2009年(M7.5)、2010年(7.8、7.2、7.7)と、数年おいて、しかも震源を数百キロ移動して地震が発生しています。東北関東大震災の1000年前の貞観地震にもおぼろげながら、東北→関東→南海トラフの一連の変動がおきており、おきまりのコースなのではないかなとも思うわけです。

 

海溝型巨大地震→1~5年 数百キロ離れたところで海溝型大地震→内陸地震→噴火→気候変動→飢饉

 

どれくらいパターン化できるかわかりませんが。ちょっとデータ漁ってみたいですね。確か噴火の歴史情報も海外のデータベースで昔見た記憶があるので、地震と同じく突き合わせができるかもしれません。(だれかやらない?)

天明の大飢饉の1780年前後には地震データベース上からは発見することができなかったのですが、1770年(38.60 142.00)、1771年(24.00 124.30)、1772(39.30 142.70)年と、日本近海で大きな地震が頻発した形跡はありました。
neic.usgs.gov/cgi-bin/epic/epic.cgi?SEARCHMETHOD=1&FILEFORMAT=4&SEARCHRANGE=NO&SYEAR=1760&SMONTH=1&SDAY=1&EYEAR=1790&EMONTH=12&EDAY=31&LMAG=&UMAG=&NDEP1=&NDEP2=&IO1=&IO2=&CLAT=0.0&CLON=0.0&CRAD=0.0&SUBMIT=Submit+Search

 

2010年2月、チリ地震(M8.8)、2011年6月、チリ南部 プジェウエ火山が噴火。
いま、アフリカのツノとよばれる西アフリカではかつてないほどの深刻な飢饉が発生しています。大干ばつが原因とも言われていますが、他方、中国、オーストラリア、日本などでは歴史的な水害が相次いでいます。
2010年4月、2011年5月にアイスランドで大規模な噴火があり、火山灰が成層圏にまでその噴煙があがりヨーロッパの航空網が麻痺しました。アイスランドやチリ南部の極地に近いところでの噴火は地球の気候にどのような影響を与えるでしょうか?

 

日本の地震はこれら地球の現象のひとつに過ぎない。地球はいまも動いている。そしておそらく数百年程度の期間で俯瞰すればこの15年ぐらいは活動期にあたるだろう。人間は環境の影響を受ける。作物も環境の影響をうける。世界の穀物価格は変動している。経済などは環境を具体的に数値化した指標だ。

おそらく、我々は天明の大飢饉に学んだほうが良いのではないかと思う。天地杞憂だと一笑にふすのもよいのだが、100年だけの統計を持ってきて、統計上ありえないとうのはリーマンショックだけでいい加減懲りてもいいのではないか。歴史に学ばざるはなんとやら。

 

アフリカの西では、飢えた子供の全滅を避けるために、お母さんが弱い子供を見捨てざるを得ない状況なのだとか。残酷だと一概に避難はできない。日本もほんの200年前はそうだったのだ。口減らしのために子供を間引いていた。天明の大飢饉の惨状たるや戦乱の世よりも苛烈な餓鬼道人間道があったようだ。日本の国土は開発されかつての4倍以上に密集している。なんとかなるさではなんともならない。世界人口は10・31日とうとう70億人に達した。

 

放射性物質の影響で今年は値段がつかないようなものは国が買い上げて備蓄とかに回したらいいんじゃなかろうかと、おもったりもする。

ここで最初の言葉。
「三年の蓄えなきは国にあらず」

臆病なやつは全滅しないためには必要だ。